山岸凉子バレエ劇場第4幕 舞姫テレプシコーラ第3巻
このページは、管理人が勝手に作った「舞姫テレプシコーラ3」の脚注です。 はっきり言って何の役にも立ちませんが、「舞姫テレプシコーラ」を読んで、バレエに興味を持った方の参考になればなぁなんて思ったわけでは全然なくて、単なる独りよがりです^^; |
ダ・ヴィンチ2002年1月号に掲載された5Pから36Pは、管理人はまだ舞姫テレプシコーラfootnotesを作っていなかったので、この部分に相当する脚注はありません。作りたくなったら、作ります。 |
36P(に該当する) ひもが!嫌〜!あんなにしっかり結んだのに このようなセリフがダ・ヴィンチ初出時にはあったのですが、単行本では内容が重複するため、セリフが変更になっていました。 |
バレエの発表会では、バレエシューズやトゥシューズのりぼんを、ほどけないようにしっかり縫いつけるように指導する教室もあります。管理人は、発表会でバレエシューズのりぼんがほどけてしまった子を見たことがあります。踊りの最中ではどうすることもできません。ほどけたまま踊り続けました。バレエシューズの子だったので、技術的にそれほど難しいことをするわけではなく、何とかなったという感じです。りぼんは、ほどけると結構な長さになります。一緒に踊ってる子が,りぼんを踏んづけてしまうと、大変危険です。この教室では、これからはりぼんを縫うように指導してくれることを祈ります。って、ここで書いてもしようがないけど。 とれそうでとれないのは、王冠やティアラですね。これはいかにも危なげなので、みんなしっかりつけるんでしょう。どうやって頭についてるの?と思うかもしれませんが、王冠の底面に円形状にゴムが張られていて、そこをピンでしっかり留めます。ティアラも同様。(ティアラとは金平糖のヴァリエーションを踊った子が頭につけている装飾品)コンクールに出場している子たちの頭飾りが微妙に違うとお気づきの方もいるかもしれません。いわゆる○○の王女のヴァリエーションは、お姫様なので王冠をつけることが多いです。キトリは宿屋の娘、スワニルダは村娘なので王冠はつけず、花飾りを頭につけます。メドゥーラなんか奴隷だ^^;金平糖やリラの精などの妖精系はティアラが多いようです。 |
38P これは補助のゴムひも |
バレエに興味がなければ、実物のトゥシューズを見たこともない人もいるでしょう。補助のゴムひもは自分でつけるものです。ひもは最初からついていますが、外国では自分で縫いつけるものが多い。映画「愛と喝采の日々」の中で、アン・バンクロフトがひもを縫いつけてるシーンがありましたよね。 |
38P 結び目をひもの中に押し込む |
発表会あたりだと、この結び目が腱の側から飛び出ていることがよくあります。大変気になります。しっかり結び目をしまい込みましょう。同様に、衣装の肩紐の切れ目が飛び出したりしていても、かなり美観を損ないます。 |
39P コンクールの予選では拍手はない |
管理人は、8年前にこのコンクールの決戦を見に行ったことがあるのですが、そこでは拍手はありました。おもしろいことにというか当然のことなのか、うまく踊れた子には拍手も大きく、自信なさそうに踊る子は拍手もまばらでした。 |
52P こんにちは ちょい太め |
本部のひとみちゃんの描写はやけにリアリティがあります。というのも、中学生くらいになると、それまでほっそりしてた子も、だんだんと女らしい丸みを帯びた体型になっていくのですが、成長期もあって、やはり食べ過ぎて太ってしまう子も多い^^;パ・ド・ドゥを踊る腕前に達したら、教室の先生からダイエットを余儀なくされるでしょう。(男性ダンサーのリフトが入るため) |
58P ひとみちゃんのお母さん真剣 |
バレエという習い事は不思議なもので、習っている子供より、その母親のほうが熱心なことが多い。熱心なあまり、子供の奴隷のようになってしまってる母親も・・・ |
59P ひとみちゃんのひとつ前も同じキトリのヴァリエーションなんだ |
同じ踊りなのに、こっちは扇子を持ってないよ。何で?と思う方もいるかもしれませんが、メジャーな振り付けが何通りかあります。それでも、このキトリのヴァリエーションは音楽が同じなのでまだ混乱は少ないです。海賊の女性ヴァリエーションなど、衣装も振り付けも何通りかある上に、音楽まで何種類かあります。しかもその曲が「ラ・バヤデール」の曲だったり、ドン・キの幻想場面の曲が海賊のヴァリエーションだったり。管理人は、キトリは扇子バージョンが好きです。 |
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72P あとはピケ・ターンとシェネ |
どちらも大変よく見るバレエのパです。 寒い国の某大バレリーナは、黒鳥の32回転の場面では、フエッテではなくピケで通したそうな。 日出処の某大バレリーナは、新白鳥の湖3幕はチャイコフスキーのパ・ド・ドゥだそうな。当然32回転はなし。だから、何なんだって、いえ、ただそれだけなんですが^^; シェネとは、英語でいうchain-くさりのこと。うまいネーミングですね。 |
78P M駅 |
これは、京浜東北線の南浦和駅。浦和は東浦和、西浦和、南浦和、北浦和がそろっています。武蔵浦和だって、中浦和だってあります。ウラワって、何かロシア語みたいですね。道1本、徒歩10分くらいでさいたま市文化センターに着きます。 |
83P ありました!49番!322番! |
六花ちゃんも千花ちゃんも予選通過!でも・・・ 千花ちゃんの番号を見てください。311番の次の合格者は321番。実に9人続けて失格してます。つまり、312番のひとみちゃんが滑って転んだ後、立て続けに床が滑り出し、その子たちはすべて不合格です。金子先生が席に戻った320番では何とか床は通常に戻ったようですが、この320番は実力が足らなかったのでしょう。 ということは、決戦では床が滑り出す直前の311番の二つ次が千花ちゃんの出番です。六花ちゃんは、千花ちゃんが素晴らしかったので、床は何ともないと確信してしまったし、自分の予選通過でうれしいし。 せめて、金子先生が席に残って、六花ちゃんの見た床が滑る様子を視認してくれていたら・・・ |
90P 浦和市文化センター |
あれ?名称はさいたま市文化センターだけど、建物のロゴは浦和市文化センターのままなのかな?実は、昨年(2001年)9月にさいたま市文化センターにロシアバレエを見に行ったんだけど、建物のロゴは覚えてないなぁ。 |
92P 「白鳥の湖」のジークフリート王子だ |
白鳥の湖第3幕、最大の見せ場であるグラン・パ・ド・ドゥの男性バリエーションです。ザンレールが盛りだくさんですが、ジュニア男子バレエでは、不安定な2回転よりも、美しく確実な1回転を追究したほうが子供らしくてよいと思います。 |
93P うちの研究所は学校前の男の子しかいないからピンとこない |
これまたリアリティのあるセリフです。バレエという習い事は、子供が自分から習いたいというより、親がバレエに憧れて3〜4歳から習わせるということのほうが多い。また、熊川哲也、西島千博(かずひろ)、小林十市の出現で、男性のバレエが裾野を広げたのも確か。 5歳の亜郎君のお母さんは、「アラベスク」を読んでバレエに憧れて、亜郎君をバレエ教室に入れたんじゃないかな?「亜郎、ミロノフ先生になってね!」って感じ。いつか「舞姫テレプシコーラ」本編で亜郎君を見たい! |
94P 477番「青い鳥」のヴァリエーション |
「眠れる森の美女」の第3幕、結婚式で踊られる「青い鳥」のパ・ド・ドゥの男性ヴァリエーションです。これはごく短いソロ、正味1分くらいでしょうか。その間、とにかく跳ぶ、跳ぶ、飛ぶ。羽ばたく、ブリゼ、アントルシャ、アントルシャ、アントルシャ! な、なにもそこまでしなくても・・・と心配になるくらい、とにかく跳び続ける。 このアントルシャ、左右に交差するのではなく、前後に交差してたりすると、こらこら、ズルするんじゃないと言いたくなる^^; 「バッ」というポーズがブリゼです。管理人は、男性のパでは高いジュテよりも、柔らかな肉体の描く閃光のようなブリゼが一番美しいと思います。(まあまあ、人それぞれだから^^;) |
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ところで、空美ちゃんが踊ってる踊りは本来は男性の踊りであります。しかも、空美ちゃんはバレエシューズで踊ってるようです。要項を見たわけではないので確かではないのですが、この埼玉全国舞踊コンクールクラシックの部は、女子はトゥシューズが原則だったような・・・。しかも、千花ちゃんがしっかりプログラムを見ているのに、プログラムでは空美ちゃんと認識していないようです。もしかして、偽名で男の子でエントリーしちゃったの??「みんな驚く」ってこれのこと?み、美智子先生・・・。 |
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104P 小さな教室の発表会で男の子がいなくて女のが王子をやることはあるけど |
バレエ衣装のチュチュに憧れてバレエを習ってるお子さんや親御さんが多いので、男の子の役を踊らせるのは不満を持たれることが多いです^^; |
111P ここだよ さすがに人数少ないね |
正面向いてる牛乳ポーズの子は、「バジルのヴァリエーション」、その後ろの子は「ゼンツァーノの花祭り」かな? 先生の前にいる後ろ姿の子は、「眠れる森の美女」の王子のヴァリエーションかな?タランチュラ風の曲です。 |
112P はい みなさん パ・ドゥ・ブーレは前脚で進むのではありませんよ |
パ・ドゥ・ブーレが最も得意なマンガのキャラクターは、やはり青池保子さんの「イブの息子たち」出演のニジンスキー氏でしょう。彼が震えているのは、このステップをふんでいるためと思われる。 山岸先生の後ろで踊っていらっしゃる「Y君」とは、ダ・ヴィンチ誌の編集長と思われる。 |
119P …なのよ 結局うちの子達が ボソ ボソ・・ |
バレエ少女の母としては予選通過はうれしいけれど、指導者としては素直に喜ぶわけにいかない篠原先生。予選で落ちたのはいわゆる本部の子たちなので、篠原先生には非はないのだが、これが篠原先生が指導している生徒たちだったとしたら、考えるだに恐ろしい。自分の子供しかちゃんとレッスンしないといううわさが、巷のバレエ母たちにたちまちのうちに広がるでしょう。予選通過できなかったのは、自分の能力または努力が足らなかったのだと自覚できる精神の教育をしなければならないのは、その父兄なのだけれども・・・ |
120P ペザントだから? |
ジゼル第1幕で踊られるペザントのヴァリエーションのことです。千花ちゃんが「ペザントだから?」と言ってることの真意は、やはりテクニック的にそう高度な見せ場がないので、コンクールの演目としては少々不利ということでしょう。このようなコンクールでは、シングルよりはダブル、ジュテはより高く、足はより正確にアン・ドゥオールと、高度な技術を持っている人は、よりテクニカルな振り付けの演目を選びます。この「ペザントのヴァリエーション」は、初めてトゥシューズでソロを踊る発表会などでは、最適の演目ではないでしょうか。ただし、グラン・パ・ド・ドゥとなると話は別。男性と一緒に踊る部分ではリフトあり、回転ありで相当の熟練を要します。 ちなみに、ペザントとはpeasant-農民のこと、ここでは主人公ジゼルの友人たちのことです。 |
122P 入賞を狙ってはいたけれど |
埼玉全国舞踊コンクールの入賞は以下のとおり。 ・橘秋子賞…第1位 ・県知事賞…第1位 ・県議会議長賞、県教育長賞…第2位 ・県文化団体連合会長賞…第3位 ・各新聞社賞・テレビ埼玉賞・チャコット賞 ・埼玉県舞踊協会奨励賞 ・(社)日本バレエ協会賞…第1位 ・入賞……埼玉県舞踊協会賞…予選通過作品 |
122P でもライバルが男の子だなんて…不運! |
2001年度の実際の埼玉全国舞踊コンクールの橘秋子賞・県知事賞、つまり1位を獲得したのは小学校6年生の男の子でした。単なる偶然だと思いますが、実際の予選でのその男の子の次も「パキータのヴァリエーション」でした^^; 訂正:上記で小学校6年生の男の子というのは、中学校1年生の男の子の間違いでした。メールで教えていただきました。お礼とともに、訂正させていただきます。(2002/7/6記) 篠原先生が言うように、実力が拮抗している場合は、たしかに男の子に有利な点はあるかもしれません。しかし、全く別な観点からすると、女性の場合第二次性徴が男子より早く始まるため、体の成熟度も男子よりも早い、よって体が男子よりしっかりしているのは確かなのです。小学校の高学年の男の子はまだまだ小柄なので、男性バレエの持ち味であるダイナミックさや柔軟さにはほど遠く、ぎくしゃくぎごちない動きであるのは否めません。一応の技術の到達点を先に踏むのは、男性ダンサーではなく、女性ダンサーだと私は思います。 私感では、女性は十代の半ばでは技術的な完成を見ると思います。対して、男性の場合はもう3年くらい遅れて、体が完成したときが技術の到達点であり、それからは自分だけの持ち味を磨く、自己のバレエの表現を研鑽する時期なのではないでしょうか。 つまり、小学生くらいの男女の場合は、技術追究において有利なのは、断然女子のほうなのです。 それにもかかわらず、ジュニアの男子と女子の実力が拮抗しているということは、その時点ですでにもう男子のほうが優れているという証拠なのです。あっ、やっぱり不運なのか^^ゞ |
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コンクールが始まってこのかた、千花ちゃんが何だかぎすぎすしてますね。やっぱり相当ストレスがたまっているのかな?先月号では、楽屋で六花ちゃんに結構つらく当たっていたし、今月では予選通過の六花ちゃんに「たいしたもんだ」とか、「もうけもん」とか。千花ちゃんらしくない感じがしません? |
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埼玉全国舞踊コンクール(クラシックバレエ) プログラム・II部<児童の部> 予選審査 |
132P ラストにアティテュードのピルエット ダブルで入れるから |
橘秋子賞を狙うため、急遽、振り付けを変更してテクニカルに決めたい篠原先生。 一般的にピルエットとは、このような回るパです。最初の足の位置を4番といいます。 ですが、4番からアティテュードというのはちょっと考えられないです。アティテュードとは片足を90度上げて、上げたほうの膝を曲げているポーズです。「スワニルダ」のラストにアティテュードのダブルを入れるということは、シェネのあとにアティテュードの2回転をして終わるということだろうか?いずれにせよ、回るパは機軸をまっすぐに保つことができないと、たちまち崩れます。特にダブルでは、1回転目から機軸が斜めになって着地がふらつくことが多いので、それだけに美しく回ることができれば評価は高いでしょう。 |
135P よかったな六花 金子先生がいい人で |
管理人は、「よかったね篠原先生 旦那さんがいい人で」と心から思います。物語の冒頭、「母はこの父の協力なしではとうてい教室を運営することはできなかったでしょう」という六花ちゃんの独白がありますが、バレエ教室に限らず、結婚した女が仕事を持つということは旦那さんの協力なしではまず不可能と思います。篠原家ではよくお父さんが料理をしている場面が出てきますが、男性が生活することに完全に自立していることが窺われます。 |
136P 内モモ意識して そのままルルベ! これは二番 |
うーん、六花ちゃん、右足が開いてないなぁ。 言ってしまうと、この二番のルルベ(背伸びのこと)、もしくは二番のポアントから五番へと交互に足を入れ替えるエシャペというパは、たちまちアン・ドゥオールが崩れてしまいます。ほとんどの子が足の甲が正面を向いてしまいます。六花ちゃんは片足だけだから、まだいいほう。 例えば、123Pの一番下のコマの「キトリのヴァリエーション」ですが、このポーズがエシャペです。311番さんは足の甲がそれぞれ外側を向いていますね。これが正しいポーズです。このキトリのヴァリエーションはエシャペがふんだんに使われています。 |
139P おーこの中で六花ちゃんが一番可愛いぞ バレリーナは女の子の夢よねー本当 |
や、山岸先生、リアリティありすぎ・・このお祖父ちゃん、お祖母ちゃんたち^^; |
140P 一般の人にはテンポの違いはわからないわね |
むしろ、バレエを余り見ない人には、テンポの速いほうが上手だと思うのではないでしょうか。また、テンポがゆっくりなほうが技術が高いというのはすべてに当てはまるものではありません。 例を挙げると、グラン・パ・ド・ドゥのコーダ部分は大抵大技が入りますが、連続回転技など、明らかにオーケストラがテンポを落とすこともよくあります。この場合は、回転技術に見合ったテンポで演奏されるということでしょう。 また微笑ましい例として、ワガノワバレエ・アカデミーの「芦笛のおどり」あります。これは、少年1人と少女2人のトロア(3人)です。曲中、少年のアントルシャ(空中で足を交差させるパ)の見せ場があるのですが、ここでは蝶々がとまりそうなくらいのテンポに落とすので、オーケストラで聞き慣れた方は驚くと思います。ですが、少年のテクニックの見せ場でもあり、拍手喝采の場面です。大変に微笑ましくもジュニアの技術に驚きます。 |
149P さすが偉い先生見る目がある ほんとね とーても可愛かったものね |
や、山岸先生、リアリティありすぎ・・以下略 |
151P 孫以外のバレエに興味なし |
再三、や、山岸先生、リアリティありすぎ・・このお祖父ちゃん、お祖母ちゃんたち^^; 以前、テレビで某有名バレエ団の先生がインタビューを受けていて、いろいろバレエのことを話しておられたのですが、お話の最後に「お母さん方にお願いがあります。」と話し始めました。一体なんだろうと興味しんしんで聞いたのですが、要約すると次のような感じです。 「お母様方、自分の子だけではなく、他の子のバレエも見て下さい。バレエは見ることも勉強なのです。」 正直言って、私は驚きました。バレエ団に併設するようなバレエ教室の父兄でさえ、そんなにバレエに対する意識が低いのかと。多くの父兄はバレエを見るのが好きというより、きれいな衣装を着て踊る我が子を見るのが好きといったところでしょうか。 発表会などで、客席でよくささやかれています。「右から3番目よ・・」「一番最初に出てくるのがうちの子です・・」群舞は群舞として、舞台全体のまとまりを考えて振り付けてあります。個人を見るのではなくて、全体の踊りを楽しみましょうなんて言うと、殴られるだろうな^^; |
157P シニョンの横に赤いバラ |
みんな同じように見えるバレエの髪型ですが、踊る役柄によって微妙に違います。このようにキトリのシニョン(おだんご)はやや下のほうに結います。ジゼルやレ・シルフィードも下方です。レ・シルフィードは前髪を真ん中から分けて、微妙に顔に沿ったカーブラインを描く大変難しい髪型です。そのため、発表会などではカツラで行うこともあります。キトリはひとみちゃんのようにもみあげ部分をクルンとカールさせることもあります。また、スペインが舞台になっているバレエは、額からはっきりと真ん中分けのラインを見せるようにすることが多いです。 対して、男子の髪型はこれといった規制はないようです。バレリーノ佐々木大さんのドレッドや金髪は爽快ですね。 |
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物語中のコンクールのプログラムは、一次と決勝では違うものですが、実際は一次も決勝も同じものです。sampleへ |
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161P (スワニルダのヴァリエーション) |
舞台上手から登場するスワニルダのヴァリエーション、千花ちゃんのように、足が前後に180度開き、床面と平行になるグラン・ジュテは見事です。まさに音楽が聞こえてくるようなシーンです。また、表紙のシーンは、イタリアン・フェッテの直前のポアントさばきの見せ所です。曲想がちょっとだけスローに変わる部分で、強靱な脚力を要します。 |
165P 次 イタリアン・フェッテだ |
はい、イタリアン・フェッテ、メロディーラインが冒頭部分を繰り返すところです。千花ちゃんくらい右足を高く上げると、もう文句のつけようがありません。体の線がまっすぐですね。多分、千花ちゃんはほとんど位置を変えることなく、イタリアン・フェッテを続けたことと思います。通常は、この回転を5回ほど行います。これが終わると、また曲想がアップテンポに変わります。 |
167〜168P ゾッ スタ! |
うーん、千花ちゃん、右足軸をピケで立とうとしたところ、失敗してし左足を戻してしまったか?これは明らかに踏み外してしまった様子。ピアノにたとえるならば、弾き直しをしてしまったと同様。ピアノと比較すること自体間違っていることかもしれないが、ピアノ発表会などで、演奏中、ミスしてしまったとき、同じフレーズを弾き直しをするのはよくない。全く止まってしまうよりはましだが、それでも観客には気づかれてしまうだろう。音をはずしたり、飛ばしたりするのはしようがない。こういう曲なのですという涼しい顔をして、弾き続けるに限る。ミスタッチしても、平気な顔をして弾き続けましょう。たとえ短いフレーズでも、弾き直しはしないように。 しかし、バレエは飛ばすことはできない。機軸がないことには物理的に回転できないのだ。したがって、やり直すことになる。明らかに全体の流れを壊してしまうことは否めない。 反面、「ゾッ」ときた段階で、無理にポアントしてターンをしていたら、そのまますべって転倒していた危険性もある。千花ちゃんは左足を返したことによって、本能でミスを最小限に押さえたのかもしれない。 |
168P キッ |
ち、千花ちゃ〜ん、これはスワニルダとフランツの結婚の踊りだよ〜、平和のグラン・パ・ド・ドゥの一部、花嫁のヴァリエーションだよ〜、そんな恐い顔して踊らないで〜まあ、気合いが入ってるんだろうけど・・・ |
173P なんのこと?素人にはよくわからない |
技術を競うコンクールでは、審査員の目はごまかせませんが、審査員もまた観客の一部と考えれば、いかに舞台の上で振る舞うか、失敗をどう失敗でないように見せるかは、ある意味、大変よい勉強かもしれません。 一般に子どもは大変正直です。舞台の上で失敗すると、「あっ、失敗した〜」という表情、しぐさをごまかしきれません。眉をしかめたり、首をひねったり、舌打ちしたり。 千花ちゃんの失敗はコンクールという審査員の評価がつくものなのですが、発表会などでしたら、だれも点数などつけません。失敗しても、こういう振り付けなんですよと、最後まで堂々と踊りましょう。素人にはわかりませんから。 |
176P いくら床の状態が悪くても 立ちそびれるわたしが悪いのよ |
立派すぎる千花ちゃんの言葉。人は失敗すると、まず言い訳をしてしまう。振り付けを間違うと、部活動が忙しくて練習する暇がなかったと言い訳する。上達しないと、先生の教え方が悪いのだと言い訳し、うまく踊れないと、演目が気にくわないと言い出す。A子ちゃんは「海賊のヴァリエーション」なのに、何でうちの子は「キューピッドのヴァリエーション」なの〜?B子ちゃんよりうちの子のほうが先に入ったのに、何でB子ちゃんが真ん中で踊るの〜な、なんで、C子ちゃんの写真がプログラムで一番最初に載ってるの〜キーッ!苦節10年、やっとうちの子がパ・ド・ドゥ踊るのに、何で相手があんな年寄りダンサーなのっー!うちの子のほうが美人よ!何さ!ボカッ(足蹴り)やったわねー!チョップー(力道山の空手チョップで脳天かちわり)親子タッグマッチで、場外大乱闘! |
177P バレエは厳しいんです |
「篠原先生は厳しいんです」と思った方も多いかと思います。千花ちゃんは将来、舞台の真ん中で踊るプリマ・バレリーナを目指しているので、教師としても、母としてもこのくらいの厳しさがなければいけません。失敗を失敗と認める客観性を持ってることは素晴らしいことです。また、このような失敗を乗り越える強さを持たなければ、とても厳しいバレエの世界ではやっていけないと判断してのシビアさでもあります。 昨今では、コンクール上位入賞を目指し、ダンサーとしての将来の足がかりにするというよりも、コンクールを勉強の場とし、大きな舞台で一つのヴァリエーションを仕上げることは大変によい経験になるという考え方も増えている。つまり、自己を少しでも向上させるため、最初から勝ち負けを考えずに、コンクール出場自体を目標とするといったものである。 そういう志であれば、どう踊っても、「よくやった」「コンクールに向けて努力したことが、必ずやあなたの中に蓄積されて、得るところのものがあるでしょう」とほめることもできる。 しかし、千花ちゃんは趣味でバレエをやっているのではない。日本という国でこのような表現が許されるのであれば、職業としての花形舞踊手を目指しているのだ。ミスが舞台全体の印象を壊してしまうこともあり得る。バレエは厳しいんです。 |
181P テープを忘れたのよ |
数年前のNHKで放送されたローザンヌバレエコンクールの特集番組でも、テープを忘れた子がいましたね。国際コンクールでテープを忘れたら、まず取りに帰ることは不可能。 |
184P でも…あの子 ザンレール2回転できた 実は私でも一回転半なのだ |
ザンレールというパは、男性ヴァリエーションで大変よく見るものです。そして、2回転というのはかなりの上級テクニックと思われます。一流どころの男性ダンサーは余裕で2回転回ります。高さも十分、滞空時間も長く、離陸した地点とほぼ同じ場所に着地します。発表会のゲストあたりだと、1回転と270度くらいで、着地した地点でぐいっと正面向いて・・・ごにょごにょ・・ |
184P 死んだふり |
六花ちゃんの頭頂部の×が、何かかわいい〜^^ ブラウザがIEの方、アドレスバーの上の左から3番目のアイコンを見てください。千花ちゃんの頭頂部とちょっと似てますよね。このアイコンは鍋物の椎茸にもよく似てる。 |
185P あんた達が考えているより大変な事よ これは |
あるバレエ教室のレッスン風景で、発表会でソロのヴァリエーションを踊る子たちが、1人1人踊りを披露していました。小さな子たちは全員座って見ています。小学校高学年の子たちがそれぞれ上手(かみて)や下手(しもて)に分かれて、順番に踊りました。みな、ほかの子の踊りを何度も見てますので、自分の番ではない子が、流れている曲に合わせて、教室のはじのほうで、軽く振り合わせをしたりしていました。と、男の子が「ペザントのヴァリエーション」を踊ってるとき、はじのほうで、女の子が振り移しで真似て踊っていたら、先生がひどく怒ったことがあります。「女の子が男の踊りを踊ってどうするの!」というふうな言葉で叱責していました。そ、そんなにいけないことなんですか?というのが、それを見ていた私の疑問。もう随分前のことですが。 |
189P ひゃー超ハデ(*・m・*)(@_@;) |
みなさん、バレエの先生というと、若くてきれいなお姉さんを想像しませんか?もちろん、そういう先生もいらっしゃいますが、意外に年輩の先生も多いです。そして、同年代の年輩女性と比べると、とんでもなくおしゃれです。ハデです。ただ者ではありません。姿勢もよいし、普段の顔の表情も豊かです。「バレエの先生」と聞くと、ああ、やっぱりねという感じ。もちろん、地味系の先生もいらっしゃいますが・・ |
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以上、管理人の独断と偏見のモノローグです^^ゞ (編集2002/10/23)
as the night of kategories wears...